2024.10.16
くすりの富山

富山県薬事総合研究開発センター所長

合田 幸広
【略歴等】
・東京大学大学院薬学系研究科(薬学博士)
・国立医薬品食品衛生研究所名誉所長、同客員研究員、富山大学客員教授、星薬科大学客員教授
・専門は医薬品と天然物のレギュラトリーサイエンス

「くすりの富山」だと確かに思います。

県別の医薬品の生産額は全国5位だけど、人口比で比べると、生産額も、製造所数も、製造所従業者数も全国1位。確かに、富山県民には「くすり」に関与する人が多いです。

しかしながら、「くすりのシリコンバレー」かと問われると、「?」を感じます。

米国でシリコンバレーがなぜボストンに勝ったのでしょうか。シリコンバレーでは、起業のエコシステムが整っていると言われています。①自分の夢を実現したい起業家、②投資家が集まり、③関連産業が集積し、④起業を支える人材供給システムもあります。しかしながら、シリコンバレーたる最重要ポイントは、⓪オープン性とのこと。お互い、自分の確かな経験に基づいた夢を語り、その目的実現のための道を探る。フランクに話をして、お互いがwin-winになる道を見つける。

富山には③と④は確かにあると思います。しかし①と②はどうでしょうか。①と②を集めるためには、その元となる⓪が重要と考えます。

私の長年の夢は、日本発の天然物医薬品を作ること。そのために、天然物化学の研究者として、レギュラトリーサイエンティストとして出来ることを行なってきました。現在の夢は、薬総研の持っている特許、技術を社会に実装化すること。薬総研は、すばらしい経鼻ワクチンのアジュバントの物質特許を持っています。また小児用に適したタブレット開発技術を持っています。

フランクに話し合い、お互いの知識と技術を組み合わせることで、イノベーションが生まれると思っています。是非、薬総研に話に来て下さい。

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