2024.05.24
くすりのことなら富山へ 〜製薬・創薬開発に間断なし

富山県薬事総合研究開発センター 顧問

「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアム アドバイザリーボード委員

髙津 聖志
【略歴等】
・富山大学薬学部卒、大阪大学大学院医学研究科(医学博士)
・東京大学名誉教授、富山県立大学客員教授
・専門は免疫学

平成30(2018)年、石井隆一前知事の強力なリーダーシップと関係者のご尽力により、「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムが国の地方大学・地域産業創生事業の交付金による支援対象7件の一つに選定されました。画期的なことでした。国より交付金支援のある5年間が終了し、令和5(2023)年より自走期間に入りました。第1期コンソ事業により推進基盤の確立、事業の選別と人材の確保、必要機器の導入、研究プロジェクトの選定と推進等に実績を残しました。事業化に向けての成果は今後に期待しますが、第一期に経験した多くのことをいかに今後の製薬と創薬開発につなげるかが問われると思います。私はコンソ事業の初期から参加させていただき、事業開始後は研究事業の中心研究者を仰せつかり、研究プロジェクトの事業化を推進する経験をしました。産官学の連携ベクトルの構築と推進は大きな命題であり、「本気で取り組む」心意気が必須であることを痛感しました。

「くすりコンソ」事業が拠点に選定された過程で忘れられないことが2つあります。先ず「シリコンバレーは米国に存在するのに、なぜシリコンバレーTOYAMAとするのか」という質問があったことです。シリコンバレーは特定の地域として知られていますが「新しい技術革新と産業を生み出す場所」とも解釈できます。「産学官が連携して、異分野融合により県内大学の活性化と医薬品産業の革新をめざす」くすりコンソ事業の目標達成を目指すのにぴったりの言葉だと思います。2つ目は、拠点選定の評価会議や現地ヒアリングで「コンソ事業のような国の事業を富山県主導でやれるのか?」と問われたことです。私は「県はコンソのような開発事業の推進をした経験が少ないので、成否はわかりません。是非実践したいので事業対象に選定して欲しいです」と論陣を張りました。どんなに困難と思われる事業や研究も成功の可能性はあり、その経験は生かされます。県民にコンソ事業の内容や経過と成果を丁寧に説明し理解して頂くとともに、オール富山の応援を得て「くすりのことなら富山へ」を推進し、大きな成果と地方創生を富山から発信しましょう!

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