2023.02.15
第2号「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムメールマガジン(2022年6月)

発行日:2022年6月13日

発行元:「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアム運営事務局

https://www.kusuri-consortium.jp/

目 次

(1) コンソーシアムが支援する共同研究において「環境調和型有機分子触媒」の開発に成功

(2) コンソーシアムが支援する研究テーマの論文が学術論文誌の表紙を飾る

(3) 創薬・製剤・製薬企業での就職に興味のある学生・院生を対象にサマースクールを開催

(1) コンソーシアムが支援する共同研究において「環境調和型有機分子触媒」の開発に成功

 「くすりのシリコンバレーTOYAMA」 創造コンソーシアムが支援する共同研究において、協和ファーマケミカル株式会社と、公立大学法人富山県立大学は、医薬品の製造工程で反応促進剤として用いることのできる、大豆など植物由来の環境に優しい「環境調和型有機分子触媒」の開発に成功しました。

この「環境調和型有機分子触媒」は、世界初の植物性多糖類を主成分とする不斉触媒で、従来の貴金属、レアメタルを含む化学触媒による医薬品製造と比較して、低コストで安全性が高く、有害元素を含む環境負荷物質の排出がない革新的な触媒であり、地球環境を維持しながら、医薬品のみならず様々な分野で人々に役立つものづくりに貢献するものと期待されます。

なお、この研究は、「くすりのシリコンバレーTOYAMA 」創造コンソーシアムが平成30年(2018年)から支援しており、研究成果は「日本プロセス化学会2022 サマーシンポジウム」(6月30日(木曜日)~7月1日(金曜日)、於:富山県民会館)で発表されます。

(コンソーシアムHPへリンク)

https://www.kusuri-consortium.jp/

(日本プロセス化学会2022 サマーシンポジウムサイトへリンク)

http://www.cdsympo.com/process2022/index.html

(2) コンソーシアムが支援する研究テーマの論文が学術論文誌の表紙を飾る

 富山県立大学の長井良憲教授、古澤之裕准教授らの研究論文が国際的な学術論文誌「Molecular Nutrition and Food Research」の表紙に採用されました。

この研究論文は、「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムが支援する研究テーマの論文であり、この研究論文で、長井先生らは生薬甘草の成分イソリクイリチゲニンが善玉腸内細菌を増加させることで、メタボリックシンドロームを改善する機序を解明しました。

この研究により、イソリクイリチゲニンを活用した新たな機能性表示食品の開発が期待されます。

論文タイトル

「Isoliquiritigenin Attenuates Adipose Tissue Inflammation and Metabolic Syndrome by Modifying Gut Bacteria Composition in Mice」

(論文サイトへリンク)

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/mnfr.202270029

(3) 創薬・製剤・製薬企業での就職に興味のある学生・院生を対象にサマースクールを開催

「くすりのシリコンバレーTOYAMA」創造コンソーシアムでは、人材育成事業の一環として、9月5日から全国の薬学部・理系学部の3年生以上の学生・院生を対象に、富山大学及び富山県立大学においてサマースクールを開催します。富山でしか学べない医薬品に関する講義や富山県の製薬企業情報など、魅力あるカリキュラムを準備中。近々、公開予定。7月1日から申込み受付開始の予定です。